逆引き辞典:Cursorを活用したトレンド雑記ブログ記事執筆とは

Cursorは、本来AIコードエディタとして開発されましたが、その強力なAI機能と柔軟なエディタとしての特性から、トレンド雑記ブログ記事の執筆にも非常に有効なツールとして注目されています。

以下に、Cursorをブログ執筆に活用するための逆引き辞典を提供します。

目次

1. Cursorの基本とブログ執筆への適用

Cursorとは?

AI搭載のテキストエディタであり、特にプログラミング開発に適していますが、通常の文章作成にも使えます。

Microsoftが開発したVisual Studio Code(VS Code)をベースにしており、VS Codeの拡張機能や設定の多くをそのまま利用できます。

AIとの対話を通じて、コード生成だけでなく、文章の生成・修正・整形を行うことができます。

なぜブログ執筆にCursorが良いのか?

AIとの共同作業("AIと一緒に作る"感覚)

ChatGPTのようなチャットベースのツールが「これどう?」と聞いて回答を持ち帰る感覚なのに対し、Cursorは「AIにお願いする」という感覚から「AIと一緒に作る」という感覚へのシフトを可能にします。

思考が分断されないシームレスな作業

エディタ上でAIと直接対話・編集ができるため、思考が途切れることなく執筆作業を進められます。

情報の視覚的な管理と蓄積

AIとの対話結果をチャット履歴に流すだけでなく、ファイルとして直接保存し、フォルダで整理できるため、情報管理が容易です。

コンテンツの再利用性

保存したファイルをAIに参照させ、それを基に新しいコンテンツを作成したり、既存のコンテンツを更新したりすることが可能です。

画面構成の理解

Cursorの画面は主に3つのエリアに分かれています。

  • エディタ(中央の広い画面)
    「組立工場」として、記事の組み立てや最終調整を行います。
  • AIチャットパネル(右側)
    「部品工場」として、AIに文章のアイデアや下書き、表現案など「部品」を作成させます。
  • ファイルビューア(左側)
    フォルダやファイルの管理を行い、参照したいファイルを簡単に選択できます。

料金プランと賢いAIの利用

無料プラン、プロプラン(月額20ドル)、ビジネスプラン(月額40ドル)があります。

無料プランでも2週間のプロ版トライアルや、月50回(旧2000回)の低速プレミアムリクエスト(賢いモデル)が利用できます。

プロプランでは、無制限の保管機能と月500回の高速プレミアムリクエスト(賢いモデル)が無制限の低速プレミアムリクエストと合わせて利用可能です。

賢いAIモデル(Claude 3.7 Sonnet、GPT-4o、Gemini 2.5 Proなど)を複数選択して利用でき、執筆目的やトーンに合わせて使い分けられます。

2. 記事作成フローにおけるCursorの活用方法

アイデア出し・企画立案

導入文の提案

記事のテーマとターゲットをAIに伝え、引き込まれる導入文のアイデアを複数パターン提案させることができます。

コンテンツ企画案の生成

AIに今後のコンテンツ企画案をファイルとして作成させ、特定のフォルダに保存することも可能です。

Web検索(@web)で関連情報を調べてから企画を立てることもできます。

業務効率化ツールの作成

簡易的な勤怠管理ツール、売上データダッシュボード、顧客管理システムなどもプロンプトだけで作成可能です。

タスク管理・進捗管理

to-doリストをMarkdown形式で作成し、AIに管理させることで、人間とAI間の齟齬をなくし、開発を進めることができます。

記事構成の作成

AIに記事のテーマやターゲットを伝えることで、記事の骨組みとなる構成案(設計図)を迅速に作成させられます。

見出しのアイデア出しもAIに依頼できます。

本文の執筆

各見出しの下書きを生成

構成案の見出しをAIに与え、「中学生にも分かるように、専門用語は避けて、会話口調で」といった具体的な指示を出すことで、記事全体の骨格を文章で素早く埋められます。

「自分の声」を加える

AIが作成した下書きに、自身の体験談や感情、具体的な例え話などを加えることで、記事に温かみとオリジナリティを与えられます。

文章の直接編集・リライト(Cursorの真骨頂)

修正したい文章をマウスで選択し、Macでは Cmd + K、Windowsでは Ctrl + K のショートカットキーを押すことで、選択した文章のすぐ上にAIへの指示入力ウィンドウが表示され、直接編集指示を出せます(例:「この文章をもっと読者がワクワクするような表現に書き換えて」)。

AIによる変更提案は、削除部分が赤字、追加部分が緑字でハイライト表示され、個別に承認(Accept)または却下(Reject)できます。

「すべて適用(Accept All)」ボタンで一括で変更を反映することも可能です。

文章の自動補完・予測入力

執筆中に立ち止まって悩むと、AIが自動的に続きをグレーの文字で提案し、Tabキーで採用できます。

過剰書きからの文章整形

アイデアを過剰書きで書き出し、AIにそれを基に文章を整えさせたり、修正・改善を依頼したりすることも効果的です。

特定の文体・スタイルでの執筆

過去の文章ファイルをAIに参照させ、「これと同じ文体にして」と指示することで、そのスタイルを模倣した文章を作成させることが可能です。

コンテンツの追加・修正

Markdown形式のサポート

見出し(#、##など)、リスト(-、*)、太字(text)、斜体(text)、引用(>)、罫線(---)、コードブロック、表組みなどのMarkdown記法を完全にサポートしており、プレビュー機能も内蔵されています。

画像の挿入

Markdown形式で画像パスを指定する他、画像ファイルをエクスプローラーパネルから直接エディタにドラッグ&ドロップすることで、パスを含んだMarkdown形式の書式を自動挿入できます。

リンクの挿入

Markdown形式で内部見出しへのリンクや、外部ファイルへのリンクを作成できます。

AIによる校正・推敲

誤字脱字のチェックや、分かりにくい箇所の言い回し変更提案などをAIに依頼できます。

用語の説明生成

解説が必要な用語について、AIに説明文を書いてもらうことができます。

Web検索機能

チャット欄で@webと入力することで、インターネットから最新情報を検索し、それを基に回答を生成させることができます。ファクトチェックやハルシネーション(誤情報生成)の軽減にも役立ちます。

複数ファイルの参照

@シンボルを使用して、AIに特定のファイルやフォルダ、あるいはWeb上の情報を参照させ、それをコンテキストとして文章を生成させることが可能です。これにより、過去の文字起こしデータや他の記事を元に新しい記事を作成したり、自分の過去の文章スタイルを学習させて模倣させたりできます。

画像からの文章生成

スクリーンショットなどの画像をAIに読み込ませ、その内容を基に文章を作成させることも可能です。

まとめの作成

記事全体の要点をAIにまとめさせ、「読者が次に公式サイトをチェックしてみようかな」「次の記事も読みたい」と思えるような行動を促す一文を添えるように指示できます。

3. 効率的な活用とヒント

AIモデルの選択

Claude、GPT-4、Geminiなど、複数のAIモデルを切り替えて使用できるため、記事の目的や希望するトーンに合わせて最適なモデルを選ぶことができます。

シンキングモードの活用

AIが推論しながら作業を進める「シンキングモード」をオンにすることで、より精度の高い出力を期待できます。

プロジェクトルールズの設定

AIの挙動を詳細に制御するために「プロジェクトルールズ」を設定できます。これにより、特定のディレクトリ構造に従わせたり、UI/UXの変更を禁止したり、エラー解決の手順を明示したりすることが可能です。

オブシディアンとの連携

ドキュメント管理ツールのオブシディアン(Obsidian)と連携することで、オブシディアンのWebクリッパー機能でWebページを保存し、そのファイルをCursorで参照してコンテンツを生成するといった使い方が可能です。

キーボードショートカットの活用

特にCmd/Ctrl + K(AIとの編集)、Cmd/Ctrl + L(AIチャットの開閉)、Cmd/Ctrl + I(AIによる新規生成)は頻繁に使うため、覚えることで作業効率が大幅に向上します。

拡張機能の導入

日本語化パックの他、「Markdown All in One」のようなMarkdown編集支援ツールや、スペルチェック機能などを導入することで、さらに快適な執筆環境を構築できます。

こまめなコミット

Gitとの連携により、作業内容を細かくコミットすることで、問題が発生した際に以前の状態に戻したり、変更履歴を管理したりできます。

ドキュメントの蓄積

AIが参照できるよう、関連する資料や過去の文章をフォルダ内に整理して保存しておくことが、AIの出力精度を高める上で重要です。

4. 注意点と制約

インターネット接続の必須性

AI機能のほとんどはオンライン接続が必要であり、オフラインでは利用できません。

料金プランによる機能制限

無料プランではAI機能の利用回数に制限があります。

ハルシネーション(誤情報生成)の可能性

AIは新しい概念や専門用語について誤った情報を生成することがあるため、Web検索機能などでファクトチェックを行うことが重要です。

AIの記憶力(コンテキスト量)の限界

AIが記憶できるコンテキスト量には限りがあり、長文のやり取りでは過去の情報を「忘れてしまう」ことがあるため、適宜ルールを再認識させるなどの工夫が必要です。

UI/UXの意図しない変更

AIが既存のUI/UXを破壊するような変更を提案することがあるため、プロジェクトルールで明確に禁止するなどの対策が有効です。

非エンジニア向けの注意点

Word文書のようなリッチテキスト形式のファイルを直接開くことはできず、テキスト情報のみを扱います。最終的なレイアウト調整はWordなどのワープロソフトで行うのが一般的です。

頻繁なアップデート

Cursorは非常に早くアップデートされるため、機能や用語が頻繁に変わることがあります。


この逆引き辞典が、Cursorを活用してトレンド雑記ブログ記事を執筆する上で役立つことを願っています。

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